シャカリキおでん俱楽部

くだらないヒトがくだらないコトを吐き出す為に設けられたブログです。

パソコンもろくに使えない高校生が独学でG検定に一発合格するまで

皆さん「G検定」って知っていますか?

 

「G検定」とは、日本ディープラーニング協会、通称JDLAが主催するAI、とりわけディープラーニングに関する知識を問う検定試験です。

AI検定とも呼ばれています。

 

私は先日(2020年3月14日)に行われた【JDLA Deep Learning for GENERAL 2020#1】を受験し、3月26日に合格通知を頂きました。

 

 

タイトルにもあるように、私はパソコンに関する知識がほとんどありません。ブラインドタッチも出来なければ、新作パソコンが発表され「容量が凄い」「処理速度が凄い」などと言われてもどの数値を見ればいいのかすらわかりません。なんとなく(’’テラ’’は凄い)といった感覚がある程度です。

ましてや、AIなんて「とても便利らしい」「なんか凄いらしい」という認識でしかありませんでした。

 

また、当時卒業はしているものの、高校三年生だった私は「わからないから教えて」と気軽に尋ねられる知り合いもいなかったため、独学で勉強を始めました。

これが私のG検定へのスタートラインでした。

 

 

まず私は、推薦図書を読みました。

JDLA理事の松尾豊さんが著した「人工知能は人間を超えるか」です。

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ネット上でこの本は「人工知能の入門書」「初学者にオススメ」などと謳われています。

もちろん人工知能を知らない人にうってつけの書籍ではありますが、それは初学者が人工知能を100%理解できるというわけではありません。「なんとなく人工知能の概形がわかる」程度だと私は考えています。

 

この本を一読したところで、私は公式テキスト、いわゆる「白本」に取り掛かりました。

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公式テキストはざっくり言うと「人工知能は人間を超えるか」を参考書ベースに書き換えたような内容に、+αで産業応用例や、具体的な手法などが細かく載っているといった感じです。

 

ただし私は、この一冊を完璧にしたところでG検定には合格出来ないと考えています。

ハッキリ言って公式なんてものは名ばかりで、公式テキストはG検定出題範囲を網羅できていません。

そんなことはネットで色々調べて知っていましたし、自分でもなんとなく感じていました。

 

公式テキストを終えると、スキルアップAIが販売しているG検定問題集、いわゆる「黒本」に取り組みました。

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個人的な見解ではありますが、黒本はかなり役に立ちます。

公式テキストで学んだこと以外の内容がバンバン出てきます。知識を増やすにはピッタリだと思います。

 

そして、2月の終わり、試験日の2週間前に黒本の模擬試験を行いました。

検索用にパソコン、スマートフォン、そして公式テキストを手元に置いて時間を計ってチャレンジしました。

 

結果は正答率が80%台には乗りましたが、時間は3時間近くかかってしまいました。

試験中、この単語はなんだったっけ?コレとコレの違いはなんだっけ?など知識の定着してなさを痛感しました。

 

この辺から徐々に焦り始めていました。

 

推薦図書にあるAI白書を購入してみましたが、膨大な文字数、ページ数に圧倒され読むのを断念してしまいました。

 

正直、本試験を受けてみた感覚として、私はG検定にAI白書は必要ないと思います。

内容が膨大すぎてとても覚えられそうにありません。かといって、試験中に調べるのも難しそうだからです。

 

 この辺で私の勉強は行き詰まりました。

公式テキスト、黒本を何周もして問題と答えを暗記してしまったからです。

だからといって、他の教材は持ってませんでしたし、書店に並んでもいませんでした。

様々なブログを回ってみても「白本、黒本、AI白書だけで合格できました!」というものばかり目に入りました。

その結果、仕方なくAI白書を開き、すこしだけ読んで本を閉じるという行為が幾度となく続きました。

そんなことをしてるうちに試験まで1週間を切っていました。

 

何をしたら良いのかわからず、とりあえず同じ試験を受ける人たちの様子を見てみようと思い、Twitterで「G検定」で検索をかけました。

そこで色々な資料に出会いました

というのも、「試験で聞かれそうなところまとめ」や「試験用カンペ」といった、単語とその説明だけ書かれたQiita(プログラミング情報のコミュニティ)がいくつかツイートされていました。

私はそこに載っている単語を重点的に覚えることにしました。

 

また、G検定関連のツイートで「今回は○○が出題されると読んでる」といったツイートも見かけ、その単語も頭の片隅に入れておきました。

実際、公式テキスト、黒本、Qiita(私が参考にしていた)のどこにも載っておらず、そのツイートのみで触れられていた単語が出題されました。

 

 

余談ですが、Twitterを見ている限り、G検定を受験している人は会社員や情報学を学んでいる学生が多く、高校生は数名しか見かけませんでした。

 

閑話休題

そして試験二日前。私はStudy AIが実施しているG検定の模擬試験を受けました。

あまり良いとは言えませんが、カンペ用のサイトも準備して模擬試験に臨みました。

恥ずかしい話、ここでページ内検索というものを知りました。

 

ここで私は衝撃を受けました。あれだけ準備した(と思っていた)のに正答率が50%台だったからです。

 

とにかく焦りました。数十時間後には本試験が待っているのに、模擬試験でろくに点が取れない。

ブログで見た「模試と同じ問題が出た」という情報だけを頼りに模擬試験を何周もしました。

ここまで来ればもう「目の前にあるものを完璧に」という思考しか残っていませんでした。

そして、5周目か6周目の時点で回答時間は1時間を切り、正答率は98%を超えました。

この時点で試験前日の夜10時を回っていたと思います。

試験中困った時に見るカンペを準備してその日は寝ました。

 

 

試験当日、正直あまり眠れなかったのでモンスターエナジーを飲んで無理やり覚醒させました。

 

そして13時になり試験が始まりました。

 

順番に問題に答えていくのですが予想外の出来事が起こりました。

法律・倫理分野があまりにも多いのです。対策していなかったためにチェックマークをつけて後回しにしました。

その後は基本的な数学の問題から、模擬試験で出題されたものまで幅広く出ました。個人的には機械学習に関する問題が多いように感じました。

しかし、法律・倫理分野を飛ばしたにも関わらず、時間は足りませんでした。

法律・倫理分野は考えても仕方ないと割り切って全て2を選び、他のチェックをつけた問題をカンペを参考にして回答しました。

 

 

試験が終わり、「落ちた」という感覚しかありませんでした。

Twitterでも同様の感想をいくつも見ました。

 

そして3月26日、メールボックスにJDLAからの合否連絡が届きました。

メールを開くと、【合格】の二文字と共に総受験者と合格者数が書かれていました。

ちなみに今回は6298名受験し、4198名の合格者が出たようです。合格率66.6%です。

尚、合格点は毎回公表されません。

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《まとめ》

今回私が合格できた要因としては、運もあるかもしれませんが、やはり基本的な問題を落とさなかったところにあると思います。

序盤に行った白本、黒本の周回、Qiitaの暗記理解、終盤の模試の周回などで基礎知識が身に付いたのかなと考えてます。

 

 

最後に、「高校生や文系人材でもG検定に合格できるか」と聞かれれば、私は迷いなくYESと答えます。しかし「G検定は簡単か」と聞かれれば回答はNOに変わります。

G検定はしっかりポイント抑えて勉強すれば間違いなく合格できると信じています。

 

 

 

※ただし私の勉強法を実践して不合格になった場合の責任は負いません。